潮垢離

ruger2006-04-25

 南三陸町にて5年に1度の浜下りを伴う御輿渡御があると聞いて、見に行ってきました。まさに調査未満で、特に目的があるわけでもなく、見てきたという感じですが。
 袖浜地区にある荒沢神社の祭礼がそうで、神事の後、法印神楽が演ぜられてから御輿が出発です。神社から浜まで降り、そこで神主が笹を海中に入れ、御輿の上から塩水を振りかけます。これが潮垢離のようです。話によると以前は御輿ごと海に入っていたようですが、浜を護岸工事した影響でこうした形式になったようです。ちょっと残念ですが、この祭、これまで浜下りの行事としての報告が一切されていないものでしたので、まぁ一つの形式ということで。
 それ以上に初めて見たのが神楽の方で、上記のように渡御に先立ち、演ぜられるのですが、その後も神楽衆が行列に入っていて、また太鼓や笛も神楽衆が行っています。で、旅所などではこの神楽衆による2人の舞が演ぜられます。これ、笹結と呼ばれる演目で、途中舞台から降りて観客席で争う場面が名物なのですが、このシーンを御輿渡御とともに延々、続けている形式を取っています。私は途中で失礼したのですが、最後まで見た方に伺うと、なんでも渡御が終わり、神社に戻ると神楽衆は舞台に上がり、笹結を最後まで上演し、その後も数番神楽を演じていたとのこと。
 こういう形式の神楽は初めて見ました。神楽はこの神社のものではなく、かつては別の団体に依頼することもあったそうなので、この神社特有の形式なのか不明ですが、神楽の演ぜられ方としてはかなり特異なような気がしますがどうなんでしょうかね。
 ということで、もろもろ収穫のある調査となりました。この種、どう育てていきますかね^^;
(本日の運転距離 170km)