オシラサマ

ruger2006-04-13

 本日は最近よくお世話になっている唐桑へ調査です。旧暦3月16日となる本日、オシラサマアソバセと呼ばれる”オマツリ”が行われます。以前は、分家筋の人が多く訪れていたそうですが、現在は少なくなったとのこと。
 写真のように、座敷に机を出し、オシラサマ2対(赤いずんぐりしたものがそうです)が入った箱をおき、供え物としてジュウロクマンジュウと呼ばれる米粉で作った小豆あんの餅を供えます*1。この餅は、各家で作り、自分がお参りする本家に持参し、本家のものと交換して持ち帰るものだったとのこと。そのため、本家ではかなりの量のマンジュウを作る必要があったそうです。
 資料としてオシラサマを見たことはあるのですが、こうして信仰の対象として見るのは初めての経験でした。世に知られているオシラサマアソバセはオガミヤさん*2が関わる例ですが、こうして家々で実際に伝えられてきた行事を拝見すると、まさに”イエ”で伝えられてきた行事であることが実感させられます。
(本日の運転距離289km)

*1:写真右の漆塗りの曲げ物です。オジュウと呼ぶこの容器に入れて供えるとのこと。ちなみに左側には、オジュウがなくなったので陶製の容器に入れた、お参りに来ていた人のマンジュウが供えられています

*2:盲目の巫女