芋煮の元祖

 なんどか紹介している芋煮、元祖は山形県中山町だそうで

元祖は棒ダラ味 発祥当時の芋煮再現 山形・中山
 「芋煮会発祥の地」を自負する山形県中山町の最上川河畔で26日、「元祖中山いも煮会」が行われ、発祥当時に食べられていた芋煮が来場者に振る舞われた。
 芋煮会は江戸時代、最上川舟運の終着地だった同町で、船頭らがサトイモと棒ダラを煮て食べたのが発祥とされる。主婦らでつくる町食生活改善推進協議会が、それを再現。前日から戻した棒ダラ3キロにサトイモ11キロなどを、かつお節や煮干しから取っただし汁の中に入れ150人前を調理した。
 来場者の評判は上々で、大鍋はすぐ空っぽに。山形市の60代の主婦は「初めて食べたけど、棒ダラの味がよく出ている。家でもやってみたい」と、ご満悦の様子。協議会の高橋幸子会長は「古き良き中山の味を後世へ受け継ぎたい」と話していた。
河北新報) - 9月27日7時2分更新

 なにがビックリかって、やはり棒鱈でしょうか。山形出身のヨメは当然のごとく牛肉が山形風、といっていますが、以前はタラだったとは。確かに牛肉を食べる習慣が明治以降ということを考えれば、そうなのかもしれませんが。
 関連して、思い出話を一つ。
 こうした野外料理の一つで根曲がり竹を使ったタケノコ汁というものがあります。長野県から新潟県の山間部で6月くらいに野外で食べるもので、現在でも集落のイベントとして開催されています。ゆでたタケノコと身欠きニシンを味噌仕立てにしたものです。
 最近は昔ながらのニシンに加えて、もう一鍋、サバの水煮缶で作った鍋が作られています。で、自分もタケノコ祭り、と現在呼ばれている集落の行事に参加してタケノコ汁を食べたとき、”はじめはせっかく食べるなら昔ながらの身欠きニシンでしょ”ということでそっちばかり食べていたのですが、こっちもおいしいから食べろ、といわれ、サバ缶を食べると、なんとこっちの方がおいしい!
 いや、昔ながらの素材で作るだけではなく、新しい組み合わせを探すと、さらにおいしい料理が作れる、ということを実感しました。たぶん山形でもあるとき代わりに牛肉を入れると、新しい味が発見され、それが棒鱈を駆逐したのだろうなぁ、などとこの記事を読みながら思い出してみました。