延年チョウクライロ舞

最近芸能・行事が少ない、などと書いたらありました。

延命長寿願い舞を披露/象潟町で「延年チョウクライロ舞」
 象潟町小滝の金峰神社で12日、国重要無形民俗文化財の「延年チョウクライロ舞」が奉納された。小滝舞楽保存会の会員や上郷小学校の児童らが、延命長寿や五穀豊穣(ほうじょう)などを願う舞を披露した。
 チョウクライロ舞は、天安元(857)年、慈覚大師が鳥海山に住む「手長足長」という悪鬼を退治した際、53段の石段と土舞台を築き、大師が神に感謝の舞を奉納したのが起源といわれている。チョウクライロは「長久生容」と書き、延年長寿の願いが込められているという。ことし2月に国重要無形民俗文化財に指定された。
 奉納された舞は、狩衣姿の青年2人が舞う「九舎の舞」や、花笠をかぶり女装した6人の男子児童による「小児の舞」など7演目。会員や児童は高さ約1メートルの土舞台の上で、太鼓や笛の音に合わせて優雅に舞った。
 この日は、県教委の新規事業「あきたはまるごと博物館」の第1弾「文化財探訪ツアー」の参加者51人も訪れた。
(2004/06/12 20:58)秋田魁新報
http://www.sakigake.co.jp/servlet/SKNEWS.News.kiji?InputKIJICODE=20040612m

秋田象潟町のチョウクライロ舞です。古くは旧3月17日、後に6月15日となり、現在は前後の土曜日に行われているようです。今年国の指定となっていたんですね。
舞は、舞楽と田楽があわさったもののようで、舞楽面(陵王や那曾利)とともに花笠がでるなど、古風な芸能という印象です。また、土舞台(これは以前紹介した金成町の延年の舞台と近い感じですかね)など芸能が行われる空間も興味があります。
とはいえ、この芸能も私は実見しておらず、報告書(「延年チョウクライロ舞」秋田県象潟町教育委員会、1983)などを参照しているだけなのですが。
金峰神社だけでなく、鳥海山の麓には山形県遊佐町大物忌神社に田楽が残るなど、たぶん出羽三山(ここにも高寺八講という田楽があります)とともに、特徴的な行事が各所に残っている地域です。是非見に行きたいです(来年のために)