資料整理の会

ruger2006-01-18

 今年度から始めている志津川調査の資料整理をするため、某大学の学生さんたちに博物館にきてもらい、一年間ためてきた資料の総整理を一日かけてしました。
 キロ単価などと、笑いながらの作業ですが、最近の民俗調査のデータは、すべてデジタルで行うことが多いの中、今回は諸々の事情もあり、昔ながら?の手書きのカードをベースに作業をしています。
 私が学生の頃はこうした資料整理が一般だったので、学生時代はよく研究室にこもって、聞き取りしたデータを整理していたのですが、本当に10年ぶりぐらいにこうした作業をしています。
 民俗以外の人向けに少し説明すると、民俗の調査では、B6版のたしか京大カードと呼ばれるカードに、聞いた話を項目ごとに細分化して記入し、それを関連あるカードごとに並び替えながらデータを整理する方法が行われていました。調査が進展すると、新しい情報が集まり、それに基づいてカードを再整理し、という作業を延々と繰り返し、最終的にそのカードをまとめて原稿化することになります。こういった作業、つまり聞き取りしたデータを読み込み再構築する作業が民俗の資料操作の中心となるわけです。
 ちなみに最近は一人での調査が多いこともあり、テキストベースでこういうデータを入力し、grepを使って項目のデータを抽出して整理をしています。この作業は楽ですし、特定の単語を持つカードの読みおとしがないメリットはありますが、逆に、データを読み込むことが少なくなるデメリットがあると常々感じていました。
 久々にやったカードの読み込みと整理作業、一日やると本当に疲れますが、学生さんたちが作成したカードを1枚1枚読み(途中はしょったところもありますが…)、補足しながら並び替える作業はいいですね。本当は、こうした作業を継続して日々行えるとよいのですが、就職してしまうと、なかなか雑事が多く、厳しいものがあります。何回か、折を見てこういう日を設けて集中してやりたいものです。
 まさに初心忘れるべからず、を実感した一日でした。