お雑煮百選

 文化庁がこんなことをやっていたのですね。

「お雑煮100選」選出・文化庁、地域の特色など選考基準に
 文化庁旧正月にあたる9日、優れた雑煮を表彰する「お雑煮100選」を発表した。全国から280点の応募があり、郵送されたレシピや写真などをもとに、地域の特色がよく出ていたり、言い伝えや習わしがよく表されていたりする102点の受賞作品を選んだ。また特に秀でた雑煮8点(受賞作品から7点、選外から1点)を審査員特別賞として選考した。
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20050209AT1G0801209022005.html

 ちなみに文化庁の発表はこちら
http://www.bunka.go.jp/pr_fr2.html
 長くなってしまったので
 いわゆる食生活に関する民俗調査などでこの手のデータを集積していくことも出来ますが、今回のは自薦による応募形式をとって集めたという点がおもしろいところだと思います。その中で丸餅角餅の分布などついてのデータが出されていますが、これは転居*1などの影響なのでしょうか、丸餅の本山とも思える大阪や奈良でも角餅があったり。そういう意味ではいわゆる民俗としての資料にどの程度なるのかは慎重になる必要がありますが、それでもなかなか興味深いデータがあがっています。ざっと見ただけですが、個人的にいいな〜と思ったのは

京都府
元旦当日に男性陣が作る。大きな鍋に昆布を入れ祝い大根、どろいもを煮る。最後に豆腐と焼餅を入れ、きなこを添える。
鳥取県
(とち餅の作り方)とちの実は完全に乾燥させる。皮がやわらかくなっら、中身を取り出す。実を谷川にさらしてあくをぬく。楢の木を燃やした灰汁で煮て、とちの実を入れて混ぜ、トウシで水洗いする。一臼に入れて混ぜ、とちの実を入れて一緒にもちをつく
岩手県
①煮干、昆布、椎茸の戻し汁、水、切った野菜、しいたけを煮る。さらに材料を加え煮る②味付け③かまぼこを蝶結び、せりは切る④餅を焼く⑤練りごま、砂糖、②の汁をミキサーにかける⑥椀に餅、③と①の具汁を盛る⑦餅は⑤のごまだれで食べる

などでしょうか。餅の形はよく言われますが、これをみていると具の種類に小豆やトチなど雑穀に分類されるものを入れる雑煮も結構多いことがわかります。このあたりは個人的に興味があります*2
 しかし、雑煮バーなんて作るとうけるかもしれないな…(妄想モードに突入中^^;)

*1:本人については書かれていますが、親の代や母親の出身地などについてはデータはないようです。ただ、家庭内の民俗的なものって、そういう部分の影響が非常に大きいと思いますので。

*2:ちなみに、自分の親の実家は島根ですが、雑煮がお汁粉、というのもあると思いますが