民博の電子解説

ruger2004-12-09

 えっと、id:soishidaさんのところの記事を見ていて、コメントもしたのですが、同じような企画として民博で先般見てきたシステムについて書いてみようと思います。
 正式な名前は見なかったのですが、民博では解説の補助器具として携帯端末を貸し出し、特定の場所で解説の音声と画像を閲覧できるシステムが導入されています。こういった機械ものは公私にわたり大好きなので体験してみました。
 また、以前雑誌でPDAを使った解説として民博が紹介されていて、興味を持っていました。ただ、雑誌の記事ではiPAQとなっていたはずなのですが、実際には専用端末でした。
 でこの端末を肩からかけて閲覧します。場所は通路にある黄色い●印で、ここに立つとサーバとリンクして情報の閲覧が可能になります。少しでも場所がずれるとリンクが切れるので赤外線でも使っているのかもしれません。
 民博はじっくりと展示を見ると数時間はかかりますから、バッテリーの持ちを考えると無線LANなどによる接続は難しいのかもしれませんが、それにしても接続が切れ安すぎです*1
 内容ですが、大きく二つの種類に分けられると思います。一つは音声による解説で、資料についてパネル以上の内容を紹介しています。もう一つは写真解説です。通信の関係かあまり大きなファイルの転送が難しいようで、関連する写真を提供するにとどまっているという感じです。ここは是非動画が導入されればすばらしいのですが。
 ということで批判的記事になってしまうのですが、全般としてはまだこういったシステムを導入するのは難しいのかな、という気がします。
 導入の前提としては

  1. 軽いこと(1時間肩にかけているとずっしり来ました)
  2. 早いこと(画像のダウンロードがかかりすぎ)
  3. 展示されていない部分の情報の量(コンテンツによっては展示物の一部の個別解説が中心というものも。もちろん動画を流すというのが一番なのなか、とも思いますが)
  4. リンク性(一つの情報を閲覧するだけで、「えっとこれとさっきの部分は関連するのかな」といったときには結局展示室を戻って、場合によってまた接続して解説を聞くという感じになってしまう)

 が、全部実現しないと厳しいのかな、という気がします。こうした機械を借りる人は機械に興味がある人(自分)を除けば、じっくりと元をとるまで博物館を利用したいと思う人が中心なのだと思いますから、そうした人に満足してもらえるような情報量が必要なのかな、と思います。
 バッテリーを気にしなければ無線LANにしてWebベースのコンテンツを作るのが一番なのかもしれませんが、情報の管理と維持が大変なのだろうな〜*2
 いずれにしても実験としてはおもしろいですよね。

*1:一応補足をすると、接続をするのは結構早いです。データのダウンロードには時間がかかりますが。なので、ふと気が付くと画面がついていて情報が掲載されていることはいるのですが

*2:そうそう、民博のシステムの売りはたぶん、必要なところで必要な情報が自動的に選択されて表示されるというところだと思います。このコーナーではこういったメニュー画面、という具合です。ただ、コーナー内ではどの部分の解説なのかがわかりにくいという欠点があります。それでも、書いたようなシステムだと常にメニューからなり、順路の順番で説明が続くので、その自動性がなく、ふと解説を見てみようかなと思ったときには辛いかもしれませんね、この点は結構よくできたシステムだと思います