第3回県民満足度調査

文化保存に満足、雇用対策は不満−−03年度県民満足度調査 /宮城
 県は17日、県の施策に対する県民の意識を探る03年度「県民満足度調査」の結果を発表した。重視する政策と満足度から「不満度」を数値化した結果、雇用確保策が31で最も高く、地域文化や芸術の保存振興が最も低い2だった。
 調査は今年1〜2月、県の施策を21項目に分け、県民4000人に(1)どれを重視するか(2)どの程度満足しているか――を100点満点で聞いた。それぞれの回答を平均化し、重視度から満足度を引いた数値を不満度として表した。
 その結果、不満が大きかったのは雇用対策のほか▽環境保護27▽食品や治安などの安全25▽防災対策25など。県内を七つに分けた圏域別で見ると、栗原では雇用対策への不満が39・5で最多だった。昨年5月と7月の地震被災地を含む登米石巻両圏域では防災対策への不満度が30を超え、医師確保などの医療基盤整備については、気仙沼・本吉圏域で同じく30を超えた。
 調査は、学識経験者200人と市町村職員828人にも実施し、別に集計した。共に一般の県民より厳しい評価で、市町村職員の調査では、一般県民で12だった地方分権への取り組みに対する不満が25となった。【鈴木英生】(毎日新聞
[5月18日18時51分更新]http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040518-00000005-mai-l04

こんな調査があることすら知りませんでした。今年で3回目だそうです
記事を見ると「文化保存に満足」とあって、気になったのですが、記事そのものはもっぱら不満度のついての内容になっています。で、文化保存に満足の中身を見てみると、
重視度 62  満足度 60
という具合で、その乖離が最も少ない、つまりニーズに沿った施策が行われているので満足度が高いという評価になるということのようです。ちなみに、全36施策中重視度は最も低いという評価になっています。勿論重視度の一位は「雇用」です。
以前(id:ruger:20040512)宮城県では文化政策にあまり力入れていない旨を書いたのに、このヘッドラインだったのでビックリ(?)したのですが、内容をみると、やはり、というところでしょうか。博物館という文化政策と密接に関わるところで仕事をする人間としては、こうした一般の人のニーズがあまり高くないということを認識する必要があるとは思います。ただ、文化財行政や生涯学習行政の点では、他の都道府県と比べるともっとできることがあるのに、という気になっていますので、そうした施策に対する絶対的な必要性の把握と、ニーズの誘導というのも行政施策の一つではないのでしょうか。こうした調査は、得てしてだから不満度の高い施策へ、ということになりがちですし、報告書の分析もそちらに主眼が置かれていますが、重視度の低いものについても分析と考察をする必要があるように思います。
もちろん予算は有限ですし、そのなかでなるべく多くの顧客(県民)により満足してもらえる施策をすることも重要ということはわかっていますが。
その中で、現場の人間は、満足度が重視度を上回る努力をしていく必要があるということは否めないのですが。がんばろっと。