田園空間博物館スタート

本日河北新報に、山元町で進める田園空間博物館のコア施設がオープンというニュースがありました。

農村文化楽しんで 宮城・山元の田園空間博物館スタート
 宮城県山元町の「田園空間博物館構想事業」で、総合案内所となる「笠野学堂」が24日、同町高瀬にオープンした。この事業は、農村の景観や文化、生活技術などを丸ごと「博物館」ととらえ、保存継承に努めるのが目的。町関係者は「町民に愛される施設を目指したい」と意気込んでいる。
 笠野学堂は木造一部2階の約320平方メートルで、総工費は約1億400万円。藩制時代に農村の世話役を務めた「肝いり」の農家をモデルに、広い土間を取り、板敷きのナカマ・オメ、武士を迎える座敷などを設けた。
 施設でわら細工を作ったり、かまどでご飯をたいたり、四季折々の農村行事を行うなど、農家の暮らしを体験できる参加型の企画を展開する。畑も設ける予定だ。
 稲作づくりをする「田んぼの楽校」など、町内で行われている田園空間博物館構想のソフト事業について、笠野学堂が情報発信、案内の拠点となる。コミュニティー活動の場としても利用してもらう方針だという。
 来場した人に施設を案内するのは、町が認定する町民の「楽芸員」。人材ネットワークづくりを図りながら、町民に主体的に運営や事業にかかわってもらう考えだ。
 森久一町長は「大地から空まで、地域の生活すべてを対象にした田園空間博物館の拠点として、住民が利用しやすい案内所にしたい」と話している。
 笠野学堂の開館時間は、毎日午前8時半から午後9時半まで。
2004年04月24日土曜日

田園空間博物館事業はこんなかんじなんですが、いわゆるエコミュージアム構想をもとに独自色を発揮しているようにみえます。先般、山元に行った際に始めてその存在を伺ったのですが、今後どのような展開になるのか楽しみです。また、この構想は単に町民だけが「楽芸員」ということはなく、仙台の学生なども事業に積極的に参加するなど、まさに博物館というよりも地域興しとしての側面が有力になるのではないでしょうか。地域振興は人を動かすことによって始まる、という考えを持っているもので、仕掛けをいくら作っても恒常的に人が動かないと、仕掛けの価値が半減すると思っています。そうした点では、通年、そして長期に渡る事業計画が頓挫することなく、多くの人が「笠野学堂」を機転に動いて行ければよいのかな、という気がします。
このコア施設は普通に訪問もできそうですし、次ぎに調査に行く際はじっくりと拝見しようと思います。
しかし、事業をみると、「調査研究」として、古老から話しを聞く、というものがありました。すると私は何を調査すればいいのかな。(ちょっとブルーになりつつ、興味津々といったところでしょうか)