宮古にコネクター業者が集積

ネクター製造業 宮古に続々集積「地域内の連携」奏功(河北新報
 港町・岩手県宮古市が、コネクター・金型製造で活況を呈している。携帯電話やデジタルカメラの端末などに使われる部品の工場立地が年々進み、この分野では国内有数の集積地に成長した。従来、産業の柱だった水産加工などに電気機械が取って代わり、今や看板は「コネクターのまち」。背景には、「東京から遠い」という不利な地理的条件を逆手に取った大手の戦略と、地道に連携を重ねた地元企業の取り組みがあった。(宮古支局・菅野俊太郎)

ニュースの中で気になったので取り上げました。
東北地方の各地を歩けば、産業の停滞は目を覆いたくなるのが実情です。いったい何で稼いでいるのだろうか、という疑問をもつこともしばしばです。そうしたなか、人口5万人以上の都市で東京からもっとも遠い宮古市でちょっとした異変がおこっているというニュースです。
たしかに、仙台から見ても宮古は本当に遠いです。サケの調査のかかわりで何度も行っていますが、結構つらい場所です。そこが、逆に競合の進出があまりないため、技術を高めた製造を可能になるため、コネクター業界が集積してきたそうです。
こうした産業の誘致展開は、多くの地域に一つの光をもたらすのかな、という気がします。ただ忘れてはならない点は最初の進出が1974年、つまり30年かかって、一定の成果が現れてきたということではないかと思います。
近年の産業振興の議論は数年先しかみておらず、そこで成果があがれば翌年から何もなくなっても成功とみなされる風潮があるように思われます。宮城の地域産業再生計画もわずか3年程度で産業を活性かさせようというものです。はたして、こんな短期的な視野で未来があるのでしょうか。