最南の厩猿

農耕馬の安産祈願として猿の骨を馬小屋にまつる「厩猿(まやざる)信仰」があったことを示すニホンザルの頭骨が、岩手県前沢町の民家で終戦直後に見つかっていたことが分かった。同様のケースは東北では40例確認されているが、今回の例は東北の最南端に位置する。信仰の態様や分布の謎の解明など、民俗学研究の貴重な手掛かりとなりそうだ。
河北新報2月21日web版より)

京大霊長類研の先生がこの件について調べられているそうです。宮城県では、競走馬を対象にした4例がのこされているそうですが、農耕馬を対象とした例はないそうです。
以前、宮城県宮崎町を調査したとき、墓に猿の頭骨が納められ確か農耕馬の供養のためだっという気がします。ただ、今思い出すとはっきりしないのですが、このときは少し気にして各家でこの話しを聞いてあるたのですが、確かにはっきりした話しを聞くことはありませんでした。宮城も山間部にいくと内馬屋式の家がありますので、厩猿もこうした家ではあるかな、という気もします。「牛の博物館」で、これを機会にデータを集められるようですので、今後の報告を楽しみにしたいと思います。