[雑感]体験中

ruger2007-12-02

 いよいよ特別展の最終日、以前にもふれましたが毎週日曜日の体験も本日が最終日です。
 残念ながら天候が悪く、屋内での作業になってしまいましたが、無事米の脱穀も終了です。
 一応、今後のメモに、今回の体験をまとめると、
1)千歯こきによる脱粒
2)通しによる篩いがけ
3)木臼を使った籾すり
4)箕を使った選別
5)1升瓶を使った精米
6)おまけに石臼を使った製粉
 という具合です。時代がなかなか厳しいのですが、だいたい江戸時代末頃の脱穀調整作業という感じでしょうか*1。一人が体験できるイネの量を考えると、このくらいの手作業がちょうどいいと言うことで、本当は足踏み脱穀機とか唐箕も入れたかったのですが、これだとあっというまに終わってしまうのでよかったかもしれません。
 ただ、籾すりが大変でした。たぶんこれが一番時間のかかる作業だったのではないでしょうか。こき箸による脱粒から千歯に変わったのも含め、近世に米の生産が拡大する中で稲作の脱穀調整具が次々と発明されたのがよくわかりました。
 私自身も経験のまったくない作業であり、その大変さが身にしみてよくわかりました。調査で昭和30年ころまでは調整作業で、現在の暦の大晦日*2までやっていた、という話を聞くことがありましたが、納得いきますね。
 この体験、イネを8週間残しておくことも含め、その入手からもろもろ大変なところもありますが、結構後まで使えるメニューだと思います。職場の名物にしたいところですが、そのためには田を確保しないといけませんね。たぶん1施もあれば十分だと思いますが。
(写真は千歯こきにチャレンジ中の4歳の娘です^^;>親ばか)

*1:一升瓶は、主として幼児向けにという意味で入れたので、本来はここも木臼ですね。おまけです^^;

*2:宮城ではこの時期は旧暦で正月を迎えていたので、当時の感覚では11月末になります