庄内の磯舟

　久しぶりに山形県博に行ってきました。目的は特別展の方でしたが、入り口の舟に目がいきました。
　温海町の磯舟のようですが、宮城でみるのとはだいぶん趣が異なります。宮城の磯舟は、岩に当たっても大丈夫なように、そして箱眼鏡でのぞくときにバランスがとりやすく、かつ小回りがきくように、重め（船板を厚く、ときに刳り舟）にして、細身のスタイルが多いのですが、こちらはえらく幅広です。
　幅が広いと、バランスはとりやすいと思うのですが、どうなんですかね。
　舟も気になる素材ですが、同じような漁法の舟でこれだけ形が違うのはなかなか興味深いところです。先行研究では、宮城の上記のような特徴を持った舟も、専門家が見るとだいぶん違うようですが、素人目にはえらく違うこの舟もどこかで、つながるものがあるのですかね。
　やはり奥深い世界です。