庄内平野から月山・鳥海山を見る

 ものすごい快晴に、藤島町あたりからは月山と鳥海山がものすごくよく見えていました。

こちらが月山

こちらが鳥海山になります。同一地点で道を挟んで左右に見事な山容を見ることができます。
 今回の調査の目的でもあるのですが、この時期多くの地域で祭が開かれています。その主目的が田植えを前にした五穀豊穣を祈願する祭礼となっていて、特に庄内平野の場合、この二つの山のどちらかから山の神が里に下りてきて田の神になる祭りと説明されています。
 何故か庄内に行くときは天気の悪いことが多く、またあまり気にしていなかったこともあり気が付いていなかったのですが、こうして庄内平野を眺めていると、この二つの山が非常に目立ち、かつ霊峰という気分にさせられることがよくわかります。現在の出羽三山という場合は、月山、羽黒、湯殿の三山を指しますが、月山、鳥海両所の宮という言い方もあるように、この二つの山と、その里山である羽黒山という形式が古いようです。修験の展開とともに月山の信仰と鳥海の信仰が分かれていったということのようですが、それもわかる景観でした。
 ちなみに、湯殿が加わるのは江戸時代の話で、それ以前は湯殿に変わり村山盆地に位置する葉山がその位置にありました。で、今回はこれもまたきれいに見えていて、東北中央道で路駐して*1撮影したのがこちらです。

 レンズ越しだとちょっと小さくなりますが、左側の白い山が月山、右側のごつごつした山が葉山になります。山の大きさはかなり違いますが、村山盆地から見るとこの二つの山が非常に目立つことがわかります。
 要するに、出羽三山の信仰って村山側、庄内側で両方から見える月山は別として、そこにどの山が目立つのか、ということから出発しているのではないか、ということですね*2。で、時の勢いによって信仰のありかたが形成されるというのか。そのあたり、どなたか研究されていないのですかね〜。
 しかし、レンズ越しだと伝わりにくいのですが、本当に山岳信仰というのがよくわかる二日間の庄内調査でした。天気様々です^^;
(本日の運転距離 280km)

*1:危険なのですが…、まぁほとんど利用されていないのでOKということ^^;

*2:これに最上からの見え方というのも重要な気がしますが…