体験教室

 本日は正月飾りを作る体験教室です。今年初めて担当する教室ということもあり、数日来書いているようにワラ打ちから幣束作りまで、勝手がわからず試行錯誤の連続でした。こういう時って、教室が始まるまでかなり緊張するのですよね。はたしてちゃんと説明できるのだろうか、道具はちゃんと揃っているだろうか、などなど。
 今回作るのはしめ縄飾りになるのですが、この場合、縄綯いさえできれば何とかなる、ということで、教室の半分近くの時間を縄綯い講習にあてたのですが、なんとか、下は幼稚園児から、上はおじいさんまで無事かたちにすることができました。想像以上に皆さん楽しんでもらえたようで、担当者としては満足できる内容だったかな?
 ところで、博物館の体験教室って何をするのがいいのですかね。こういう年中行事に関する教室の場合、常に悩むのはどのかたちのものを作ってもらうのか、というところになります。民俗の場合、県下一円すべて一緒、というものはまずなく、地域ごとに大きく違いがあります。それは形態だけではなく、飾り方、飾る期間などもです。そしてその飾りを持ち帰ってもらい、たぶん多くの方は実際に自宅に飾ることになると思います。今回の参加者では、これを近所に配布する、という方もいらっしゃいました。そうなると、今回体験した形態のしめ飾りが、その地域の民俗になってしまうのかしら。などと考えてしまいます。
 当然、説明に当たり、宮城県内でもどれだけの多様性があり、今回はその一例ですよ、ということは念を入れて話すのですが、自分が参加者なら、絶対にその瞬間に忘れてしまいますよね。考えすぎなのかもしれませんが、博物館でモノツクリを体験してもらうとき、地域の公民館などとは違った、そしてカルチャーセンターとは違った体験、そして教育普及活動とはなんだろう、というのは常に考えてしまうテーマになります。
 やはり、わらぞうりとか、技術系のほうがいいのかな〜*1

*1:当然ながら、こうした技術も地域差があるのですが…