正月飾り
年末の民俗担当学芸員の仕事と言えば、正月飾り調査です。今年のブーム?は何といっても”たまがみ”です。
半紙大の紙にエビや宝珠、熨斗などが描かれているもので、スーパーに行くと1枚数十円で販売されています。これを神棚につり下げたり、鏡餅の敷物として三方の前につり下げるなどして飾ります。宮城県内でも主に海岸部で飾られているようで写真を見ると大きな家では神棚の幅分、数枚のたまがみを並べて飾っています。現在は市販が中心ということもあってか、研究者の中ではあまり注目されていない飾り物です。
で、何が興味深いかと言えば、
- 飾られる範囲
- 図柄の種類
- 誰が描いていたのか
といったところです。印象として沿岸部が中心なのですが、仙台市内のスーパーでは普通に売られているので、もう少し内陸部にまで入るのかも知れません。
図柄に関してですが、特に気になっているのが熨斗昆布の図柄です。熨斗昆布の柄は仏事に使うとあるのですが、写真などで見ると神棚の下に飾られているなど、必ずしも決まりがないようです。そんな中、本日スーパーで見つけたのが昆布熨斗のたまがみ、「仏壇用」としっかり描かれています。ほー、と思いましたが、さて、仏壇のどこに飾るのでしょうか。
正月の間、仏壇の扉を閉めるといいますから、扉に貼るのでしょうか?それとも仏壇の中?
ということで、どなたかご存じの方おられましたら、コメントをいただければ幸いです。
そうそう、手書きでたまがみを描いている人をご存じの方も合わせて情報をいただければと思います。描く人も地元のうまい人が描いていた、という情報までは聞いているのですが、存命の方となると情報がないもので。
そんなこんなで、たいしたことはないのかも知れませんが、私的には今シーズンの課題の紹介ということで。