藍染め展

染め物ネタは、このサイトでは初めてですが、ちょっと紹介まで。

きょうから藍染め展−−県美術館 /宮城
 江戸時代から続く徳島県の「阿波藍(あい)」による藍染め展(全国阿波藍染織作家協会主催)が1日、仙台市青葉区の県美術館で始まる。同協会は「日本人は昔から藍に親しんできた。この機会にぜひ本物を見てほしい」と話している。
 展示するのは、42人の作家が製作した藍染めの着物、のれん、藍で描いた絵画など64点。一つの作品を仕上げるまでに約20工程があり、手間がかかるが、天然素材独特の風合いや微妙な色の濃淡を出すことができるという。
 同会会員の白野佳男さん(63)は「藍は扱いが難しい素材だが、思い通りに染め上げられた時は本当にうれしい」と藍染めの魅力を語っている。6日まで。入館時間は午前9時半〜午後5時(最終日は3時半)。入場無料。【青木純】
毎日新聞 2004年6月1日http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/miyagi/news/20040601ddlk04040261000c.html

徳島県藍染めの展示だそうです。徳島県藍染めはその筋では結構知られており、参考までにここなどのサイトで概略を知ることができます。近年は工芸品としてその価値が高まっていますが、特に正藍は、藍を発酵させる(建てる)技術、染めるタイミングなどが重要で、民俗技術としても興味深いものです。
宮城では天然発酵の藍を用いた正藍冷染が知られています。これも重要無形文化財人間国宝)に指定され、工芸品なのですが、もともとは在地の女性が自宅で行う染色法でした。技術を持つ人は、ほぼ栗駒町の千葉さんだけなのですが、話を聞くと、山間部では女性がちょっとした藍畑をつくり、麻布をまた自分で作って染めていた、とのことです。展示とは関わりませんが、情報まで。